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独創的なメカニズムを持つパワフルなエンジン、そのエンジンとすばらしいバランスを見せるフレーム。そして見るものを引きつける真紅の車体。しかし、全てのバイク乗りにとって魅力的であるかは少々疑問です。それはドカティのバイク造りが、誰が乗っても楽しめるような最大公約数的な造りかたではないからです。
バイク乗りには様々な趣向があり、技量も千差万別です。日本のメーカーは素晴らしくバランスのいい優等生的なバイクを世に送りだしております。 |
ドカティの本質的な魅力は、なんといってもその高いスポーツ性にあります。今乗ってみれば現代のバイクと比べて性能が劣るのは当然ですが、それでも当時ドカティが置かれていた位置や崇拝者が絶えない理由が即座にわかるくらいの乗り味は保っています。
ドカティは「単気筒でスポーツを追求しようとした」モデル。ドカティは、レーサー由来のエンジンを、使用用途に合わせてデチューンしています。 |
造形美で言っても、ドカティは60年代のナローケース時代にひとつのピークを打っています。200エリート、250マッハ1などは、50〜60年代らしい優美な曲線を持っています。ただ造形美に関しては、最後期のワイドケースデスモも、これまた70年代らしい美しいカフェレーサースタイルを持っており、特筆できます。
いずれにせよ、ドカティの魅力は「当時のスーパースポーツ性を感じ取ることができる割には、現代でもツーリングに使え、しかも街中でもなんとか走ることができる」ことにあります。ドカティは洋物クラシックバイクの中でも特に「乗って楽しめる」度合いが高いのが魅力です。 |
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